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フラットシェアでトラブルが起きたとき、どう解決すればいい?

  • 執筆者の写真: Takanobu Shimanuki
    Takanobu Shimanuki
  • 2025年10月25日
  • 読了時間: 12分

更新日:2025年12月15日

ロンドンで“揉めない暮らし”をつくる実践ガイド




ロンドンでフラットシェア(シェアハウス)を始めるのは、

多くの社会人やワーホリにとって、とても賢く現実的な選択です。


家賃を抑えられ、通勤も便利になり、

ひとりでは出会えなかった人たちと日常を分かち合える。


そんな魅力がある一方で、実際に暮らし始めると――

「思っていたより気を使う」「生活リズムが合わない」「小さな違和感が積もる」

ということも少なくありません。



たとえば、

・夜中にキッチンから物音がして眠れなかったり

・誰がゴミを出すかで気まずくなったり

・恋人が頻繁に泊まりに来てイライラしたり



どれもよくあることですが、放っておくとストレスになり、

せっかくのロンドン生活が「楽しい」よりも「疲れる」に変わってしまいます。



でも、安心してください。

大事なのは「トラブルを完全に防ぐこと」ではなく、

起きたときにどう対処するか。

それさえ身につけておけば、フラットシェアはむしろ「人間力が育つ場所」になります。



この記事では、


  • フラットシェアで起こりがちなトラブルの原因


  • 実際に揉めたときの解決ステップ


  • トラブルを防ぐための仕組みづくり


を、実際の経験や現場でのケースを交えながら、わかりやすく解説していきます。




  1. なぜフラットメイト同士で衝突が起きるのか?


文化・価値観・“当たり前”の違いが重なる場所


フラットシェアで起きるトラブルの多くは、

「生活習慣や価値観のズレ」から生まれます。

そして、ロンドンという街では、それが少し複雑になります。



なぜなら、ひとつの家の中に、3〜5カ国の人が一緒に暮らすことも珍しくないからです。


朝のシャワータイムが重なるイタリア人とスペイン人、

夜型のデザイナーと早寝早起きの会社員、

ビーガンの学生とお肉好きのエンジニア――。


まるで“小さな国連”のような多国籍環境が、ロンドンのフラットシェアのリアルです。


日本では「相手のことを察する」文化が根付いていますが、

海外では「自分のスタイルを貫く」ことが自然。

だからこそ、何も言わない=同意していると解釈されてしまうことがあります。

これがトラブルの温床になるのです。



代表的なズレの例を挙げると:


🧹 掃除や家事の分担:

 日本人の感覚では“使ったら片付ける”が基本。

 でも国によっては「週末にまとめてやる」が普通の人も。


🔊 生活音や夜の騒音:

 友人を呼んで夜中まで話す文化も多く、「少しうるさい」がどこからかの基準も違う。


👫 恋人・友人の連れ込み:

 海外ではパートナーが何泊も滞在するのはよくあること。

 一方で、日本人にとっては「共有空間が落ち着かない」と感じることもあります。


💰 お金の感覚の違い:

 電気・ガス・Wi-FiなどのBills(光熱費)を割るとき、

 「細かい計算よりざっくりでいいよ」という人もいれば、「1ポンド単位まで正確に」と考える人も。


🧊 冷蔵庫や共有スペースの使い方:

 食材を勝手に使う・ラベルを貼らない・期限切れを放置するなど、小さなことが積み重なる。


🚭 喫煙やペットの扱い:

 共有ベランダで吸う・猫を連れてきた、なども典型的な衝突ポイント。




どれも「大きな問題」ではないように見えて、

積み重なると関係がぎくしゃくしていきます。


でも大切なのは、

“トラブルが起きた”という事実ではなく、“それをどう扱うか”。


ロンドンで長く暮らしている人ほど、

「不満を溜めずに、早めに・冷静に・建設的に話す」スキルを持っています。

それがある人は、文化の違いを“ストレス”ではなく“面白さ”として受け止め、

世界中の人と気持ちよく暮らしています。




  1. トラブルが起きたときの5つのステップ


“察する”ではなく“伝える”が、海外でのトラブル解決の基本



ロンドンでのシェア生活では、どんなに気をつけていても、

ちょっとしたすれ違いが起きるのは自然なこと。


大事なのは、トラブルそのものよりも「どう向き合うか」。

そして、日本的な“察する文化”ではなく、

「自分の考えを丁寧に言葉で伝える」ことが、海外では誠実さの証です。


感情的になる前に、以下の5ステップを意識するだけで、

驚くほどスムーズに問題を解決できます。




① まずは落ち着いて状況を整理


トラブルが起きた瞬間、いちばん避けたいのは「感情で反応すること」。

まずは深呼吸して、冷静に状況を見直しましょう。


  • これはたまたま一度きりのことか?


  • それとも、何度も繰り返されている?


  • どんなときにストレスを感じたのか?


一時的な出来事なら、スルーしてもいいこともあります。

けれど、同じことが続くときは早めに対話を。

放っておくほど小さな不満が積み重なり、後で大きくなります。




② 早めに、個別に話す


日本では「空気を読んで我慢する」「タイミングを見て遠回しに言う」ことが多いですが、

ロンドンではそれが通じないこともあります。


海外では、“No one knows until you say it.”(言わない限り、誰も気づかない)という考え方が一般的。

遠慮せず、早めに・落ち着いて伝えることが大切です。


声をかけるときは、こんな言い方が自然です:


“Hey, do you have a minute? There’s something I wanted to mention about the kitchen.”

(少し時間ある?キッチンのことで少し話したいことがあって)


大切なのは、「責める」ではなく「共有する」姿勢。

そして、グループチャットや全体LINEで書くよりも、

1対1で話すほうが誤解が少なく、相手も受け止めやすいです。




③ 「あなたが」ではなく「私は」で伝える


日本語ではつい「なんでやってくれないの?」と相手を主語にしてしまいがちですが、

英語圏では“I feel”や“I think”を主語にして、自分の感じ方として伝えるのがマナーです。


❌ “You never clean up.”(あなたは全然片付けない)

✅ “I feel stressed when the kitchen is messy at night.”(夜キッチンが散らかっていると、少しストレスに感じる)


この違いだけで、相手の受け取り方が全く変わります。

「あなたが悪い」と言われると、人は防衛的になりますが、

「私はこう感じる」と言われると、自然と理解しようとするものです。


特に、文化の違う人たちと暮らすときは、

“正しさ”よりも“伝え方”がすべてです。




④ 解決策を一緒に考える


話し合いでは、問題を指摘するだけで終わらせず、

「どうすればお互いに気持ちよく暮らせるか?」という形で提案してみましょう。


たとえば:


「掃除当番表を作ってみる?」


「食器は夜までに洗うルールにしようか?」


「キッチンを使う時間をずらしてみようか?」


このように“相手と一緒に考える姿勢”を見せることで、

「攻撃」ではなく「協力」として受け取られます。


英語が完璧でなくても大丈夫。

大切なのは、トーンをやわらかく・建設的に保つこと。

相手の文化を尊重しつつ、率直に伝える練習にもなります。




⑤ 簡単なメモやチャットで合意を残す


口頭で話した内容は、後で解釈がズレることがあります。

小さな一言でいいので、あとからメッセージでまとめておくと安心です。


“Thanks for the chat! Just to recap, we’ll try keeping the kitchen tidy before bed.”

(話してくれてありがとう!念のためまとめると、夜寝る前にキッチンを片付けるようにしようって話だったね)


こうして「共通の認識」を残しておけば、

「言った・言わない」トラブルを未然に防げます。


もし相手が感情的になったときは、

一度距離を置き、時間をおいて再トライしましょう。

第三者(他のフラットメイトやエージェント)を挟むのも、

恥ずかしいことではありません。むしろ、それが“成熟した対応”と見なされます。



🧭 ポイント


海外生活での人間関係トラブルは、英語力よりも「対話力」が問われます。

日本のように「察してほしい」ではなく、

「伝える・話す・すり合わせる」が前提。


慣れないうちは勇気が要りますが、

こうした経験が、異文化の中での自己表現力を確実に育ててくれます。




  1. トラブルを減らすための仕組みづくり


「話し合いのルール」を“前もって”つくるだけで、暮らしは驚くほど穏やかになる



フラットシェアでのトラブルは、感情のぶつかり合いよりも、

「ルールが曖昧だった」ことから起こるケースがほとんどです。


海外では、何か問題が起きたときに言い合うよりも、

“仕組みで解決する”のが一般的。


たとえば「掃除当番表」や「ハウスルール」を事前に決めておくことで、

感情的な衝突を防ぎやすくなります。



ただし、ここで注意したいのは、

「自分がリーダーになって取り仕切る必要はない」ということ。

初対面の外国人にいきなりルールを提案するのは、誰でもハードルが高いですよね。


大切なのは、“さりげなく聞く・参加する”姿勢です。




🧾 ハウスルール(House Rules)


イギリスのシェアハウスでは、「ハウスルール」があるのが普通です。

掃除・騒音・ゲスト・喫煙など、共通のマナーを1枚のリストにまとめたもの。


もし入居したときに何も見当たらなければ、

軽くこう聞いてみましょう👇


“Hey, is there any house rules or WhatsApp group we use?”

(ハウスルールとか、WhatsAppグループってありますか?)


この一言で、「ルールに関心がある=常識のある人」という印象になります。

ルールがある場合は共有してもらい、ない場合も「じゃあ決めましょう!」と強引に提案する必要はありません。

多くの家では、自然と“暗黙のルール”がチャット内で共有されていきます。



👉 コツ:

英語が不安でも、「What time do you usually do cleaning?(掃除ってだいたい何時にしてますか?)」のように、

生活リズムの質問をきっかけに自然に確認するとスムーズです。




🧹 掃除当番表(Rota)


フラットシェアで一番揉めやすいのが“掃除問題”。

でも、掃除当番表(Cleaning Rota)があれば、トラブルは激減します。


リーダー的に仕切らなくても大丈夫。

こんな風に軽く提案するだけでOK👇


“Do you guys already have a rota for cleaning?”

(掃除の当番表ってもうあります?)


もし誰も決めていなければ、「I can make a simple one if you want?」くらいで提案。

Googleスプレッドシートや冷蔵庫のメモで十分です。

責任を背負うのではなく、“みんなが動きやすいきっかけ”をつくるだけでOK。




光熱費・家賃の共有アプリ


お金の話は、日本人が一番気を使うところですが、

ロンドンでは「アプリで割り勘」が常識です。


代表的なのは:


  • Splitwise(支払い記録・自動計算が便利)


  • Monzo(共同口座“pot”で家賃やBillsを管理)


英語でお金の話を切り出すのは勇気がいりますが、

自然に聞けるフレーズがあります。


“Do you guys use Splitwise or something for bills?”

(光熱費ってSplitwiseとかで管理してます?)


この一言で、「あ、この人わかってるな」と信頼されます。

最初に支払い方法を明確にしておくことで、

「誰が払った?」「まだ返してない?」という不安をなくせます。




定期ミーティング(House Check)


「ミーティング」と聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、

ここで言うのは月1回・10分程度の軽いチェックインです。


“By the way, how is everything going in the house?”

(ところで、最近みんな家の感じどう?)


このくらいの会話から始まります。

誰かが率先して不満を言うより、

「最近気になることある?」と聞く雰囲気をつくることが大切です。


日本のように「察してほしい」は通じませんが、

英語圏ではこうしたオープンな対話が“成熟した大人のコミュニケーション”と見なされます。




📸 入居時の写真・持ち物リスト


入居直後に、部屋・家具・キッチンの状態をスマホで撮っておくのは必須です。

退去時のデポジット(敷金)トラブルを防ぐだけでなく、

「きちんとしている人」という印象にもつながります。


“Just taking some photos for deposit record, if that’s okay!”

(デポジット用に記録写真を撮っておきますね)


こう伝えれば、不自然ではなく、きちんとした印象を与えられます。


それでも解決しないときは?


軽い注意で解決しない場合は、一人で抱え込まないことが大切です。



次のステップを落ち着いて進めましょう。


1️⃣ 契約書を確認する

まずは契約書を読み返して、どこまでが大家・エージェントの責任かを確認。

特に「破損」「安全」「共用部分」に関しては、入居者の義務ではない場合が多いです。



2️⃣ エージェント・大家に相談する

問題が長引く場合は、早めに連絡を。

日時・写真・チャットの記録を残しておくと、話がスムーズです。



3️⃣ 第三者の仲介(メディエーション)

「本人に直接言いづらい」ときは、信頼できる他のフラットメイトや、

地域の無料仲介サービスを活用してもOK。

「間に入ってもらう=大人の解決策」です。



4️⃣ デポジット保護制度を活用する

DPS(Deposit Protection Service)やTDS(Tenancy Deposit Scheme)は、

家賃・保証金のトラブルを中立的に解決してくれる仕組みです。

英国では、法的にデポジットの保護が義務化されています。





  1. トラブルを「未然に防ぐ」ためのコツ


安心して暮らせるシェアハウスを選ぶ4つの視点


一番のトラブル対策は、実は「入居前の準備」にあります。

入ってから対応するより、最初から“起きにくい家”を選ぶ方がずっとラク。


ロンドンのシェア生活で失敗しないためのポイントは、この5つです👇



1️⃣ 入居前に生活リズムや清潔感を確認

 内見の際に「何時頃に家にいる?」「掃除はどんな感じ?」など、軽く聞くだけでも、住んだ後の相性が見えてきます。



2️⃣ 簡単な“ハウス合意書”を取り交わす

 掃除・来客・騒音などを一枚の紙にまとめておくと、後々の誤解を防げます。

 海外では「ルールがある=信頼できる家」という感覚が一般的です。



3️⃣ プロが管理している物件を選ぶ

 個人オーナーよりも、エージェントや管理会社が関わる物件の方が安全・清潔。

 トラブル時も、間に入ってくれる“第三者”がいる安心感があります。



4️⃣ Bills(光熱費)の管理を最初に明確化

 「Bills included」か「別払い」かを、契約前に確認。

 含まれていない場合は、SplitwiseやMonzoで支払い方法を決めておきましょう。




  1. よくあるトラブル事例と対応方法


🧽 キッチンがいつも汚れている

→ まず個別に話して、掃除当番を提案。

→ 改善しない場合は、当番表+クリーニング費のルール化で解決。



🔊 夜の騒音が気になる

→ 具体的な時間を伝えて「Quiet Time(静かな時間)」を設定。

→ それでも続く場合は、エージェントに相談。



💸 家賃・光熱費の未払い

→ チャットで期限と金額を明確に伝える。

→ Splitwiseで記録を残し、繰り返す場合はエージェントを通して対応。



🛏 恋人やゲストの宿泊が多い

→ 事前に「滞在ルール」を話し合う。

→ ルールを破る場合は、文書で注意し、必要なら大家・エージェントへ報告。




まとめ|小さなトラブルは「早めに・冷静に・仕組みで解決」


フラットシェアでの衝突は、誰にでも起こる“日常のズレ”です。

でも、早めの対話と少しの工夫で、そのズレはすぐに整えられます。



そして何より大切なのは、

最初から「良い環境」を選ぶこと。



信頼できるエージェント、明確な契約条件、そして清潔で安心な住人たち。

そのすべてがそろえば、フラットシェアは「不安」ではなく「楽しみ」になります。


あなたのロンドン生活が、

揉め事ではなく、“穏やかで自分らしい日常”で満たされますように。


あなたの次の部屋は、「平和に暮らせる場所」から選びましょう。




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