ロンドンの家探しで詐欺に遭わないための完全ガイド【実例と見抜き方】
- Takanobu Shimanuki
- 2025年10月16日
- 読了時間: 9分
更新日:2025年10月17日
YMS・初めてのロンドン生活でも「安全に・確実に」部屋を見つけるために
はじめに:ワクワクの裏側にある“現実リスク”を正しく知る
ロンドンでの部屋探しは、期待と不安が同居します。
特にYMSや留学、駐在など初めてのロンドン賃貸では
偽広告や権限のない自称大家
未保護のデポジット
契約後に発覚する隠れ費用
など、知らないと避けづらい落とし穴がいくつもあります。
結論はシンプルです。
正しい知識 × 手順 × 信頼できる窓口があれば、詐欺は高い確率で回避できます。
本記事では“詐欺パターンの実例と見抜き方”に絞って解説します。
(行動手順やDPSの詳細は後日、別記事で深掘り予定)
Living Hubでは、現地の提携エージェント経由で安全確認済みの物件のみをご紹介。
英語が不安でも、日本語で相談→内見→契約まで並走します。
この記事でわかること
ロンドン賃貸で実際に多い詐欺パターン(5類型)
その場で判断できるレッドフラッグ(危険サイン)
Holding Depositの正しい扱いと“やってはいけない”支払い
「焦らない」マインドセット(FOMO対策)
※「具体的な対策ステップ」「DPS/TDS/MyDepositsの制度」「オンライン内見の安全な進め方」など実践編は、別記事で公開予定です。
1. ロンドンで多い詐欺パターンと構造を理解する
ロンドンの家探しで最も多い詐欺が、「存在しない物件の広告」です。
写真はどれもきれいで、部屋のデザインもおしゃれ。
にもかかわらず、家賃は相場より明らかに安い。
そして連絡すると、ほとんど同じ流れでこう言われます。
「私は今ロンドンにいないけれど、すぐに契約できる。デポジットを払ってくれたら鍵を送る」
実際に私もFacebookでこうした投稿をよく見かけます。
特にStudioルーム(1人用のワンルームアパート)タイプで、「内装がホテル並みにきれいなのに£800〜900」といった“あり得ない安さ”が特徴的です。
メッセージを送ると、「今はマンチェスターにいて内見には行けないけど、先にお金を払ってくれたら鍵を送る」と言われたりします。
中には、信用させるために「身元証明として」と言ってパスポートの画像を送ってくる人もいます。
しかし、当然ながらそれが本物である保証はなく、多くの場合は偽造か他人のパスポートを盗用しています。
このタイプの詐欺に共通しているのは、
「話がうますぎる」「支払いを急がせる」「連絡がすべてメッセージだけで完結する」点です。
どんなに条件が良くても、実際に内見できない物件には絶対にお金を払わないこと。
現地エージェントを介さない個人取引は、英語が堪能なローカルでも被害に遭うリスクが高いです。
要注意サイン
家賃が近隣相場より極端に安い
メールやDMで支払いを急かす("to secure the room")
個人口座や海外送金を指定する
「今ロンドンにいない」など物件を見せられない理由を並べる
2. 権限のない自称大家(Phantom Landlords)
実際に部屋を見せられるのに、その人に貸す権限がない――。
ロンドンでは、こうした“偽大家”によるトラブルも珍しくありません。
特に現地では、内見できた=安全と勘違いしてしまう人が多いですが、それが最大の落とし穴です。
実際に、短期契約で借りていた人や旧テナントが、オーナーに無断で部屋を再貸し出ししているケースもあります。
中には、Airbnbで借りた物件をそのまま「月貸し」として紹介している人もいて、表面上はまるで正規のエージェントのように見えることもあります。
しかし、契約直前になると「管理会社の名前が曖昧」「契約書の名義と送金先が違う」といった不審点が必ず出てきます。
信頼できる取引かどうかを見分けるシンプルな方法は、契約書の貸主名・請求書の名義・送金先口座名の3つが一致しているかを確認すること。
どれか一つでも違う場合は、その時点でストップしましょう。
「代理で受け取る」「会社の都合で名義が違う」といった曖昧な説明が出たら、間違いなく危険信号です。
また、もし取引相手が会社を名乗るなら、公式登録番号を調べてください。
ロンドンの正規エージェントなら、Companies Houseという英国政府の公式データベースに会社が登録されています。
サイトのフッターやメール署名に会社の名前や登録番号がない場合は、その会社自体が存在しない可能性もあります。
要注意サイン
名刺や会社ドメインの公式メールがない
契約名義と送金先名義が一致しない
「代理」「友人を通して」など、説明が曖昧
業界団体加入や会社登録情報の説明を避ける
3. 未保護のデポジット(Unprotected Deposits)
イギリスでは、デポジット(保証金)は原則として政府認定の保護スキーム(Deposit Protection Scheme)に登録される決まりになっています。
代表的なのは以下の3つです。
DPS(Deposit Protection Service)
TDS(Tenancy Deposit Scheme)
MyDeposits
いずれかのスキームに登録されると、入居後に「Prescribed Information(登録証明書)」が発行されます。
この証明はデポジットが安全に保管されている証拠であり、退去時に不当なトラブルが起きた場合でも、公正な手続きで返金を受けられます。
一方で、「あとで登録する」と言われたまま証明が届かない、
あるいは現金で支払いを求められたにも関わらず領収書が出ない――。
そうした場合は、デポジットが正式に保護されていない可能性が高いです。
実際にロンドンでは、退去時にデポジットが戻らない/理由を説明されないという相談が非常に多く寄せられています。
短期契約(一般的に6か月未満)の場合、スキーム登録が義務ではないケースも存在します。
ただし、これは“免除”ではなく例外的な取り扱いです。
つまり、「登録義務がないから安全確認も不要」という意味ではありません。
短期契約のときこそ、契約書にデポジット返金の条件や期限が明記されているかを必ず確認すべきです。
デポジットが正式に保護されていないと、
退去後に「壁が汚れていた」「修繕が必要だった」といった理由で、
全額没収されるケースもあります。
とくに個人オーナーとのやりとりでは、英語のやり取りに埋もれてしまい、
結果的に泣き寝入りする人が少なくありません。
もし「DPS」や「TDS」といった言葉が初めての方は、
この制度そのものを理解しておくと安心です。
このあたりは少し専門的なので、別の記事で詳しく解説しますが、
ここでは「登録証明が届かない=要注意」「短期でも返金条件は明文化を」という点だけ、強く意識しておきましょう。
要注意サイン
「あとで登録する」と言われたまま、証明が届かない
現金手渡しを強く求める、または領収書が曖昧
「短期だから大丈夫」と言いながら返金条件を口頭で済ませようとする
4. 隠れ費用・不透明な契約(Hidden Fees)
ロンドンの物件では、“All bills included(光熱費込み)”という表記をよく見かけます。
一見すると「家賃以外にかかる費用はない」と思いがちですが、実際には含まれる範囲が曖昧なことも少なくありません。
例えば、入居後になって「共用部の清掃費」「管理費」「光熱費の超過分」が追加で請求されるケース。
中には「冬だけ暖房費が別」や「ハウスルール違反時の罰金制度」など、事前説明なしに“後から発覚する費用”もあります。
これらは、すべて契約書に明記されていないことが原因です。
イギリスでは、契約書がすべてです。
どんなに丁寧に説明されても、口頭で言われたことは法的な効力を持ちません。
「口で説明されたから大丈夫」ではなく、「書いてあるかどうか」を基準に判断してください。
もし相手が「細かいことを気にしないで」と曖昧に濁すようであれば、その時点で慎重になるべきです。
信頼できるエージェントやオーナーであれば、質問に対してきちんと書面で回答してくれます。
要注意サイン
契約書に費用の内訳が明記されていない
“All bills included”の範囲が曖昧(上限・対象が不明)
ルール表や共用規定が口頭のみで書面がない
「説明したから大丈夫」と言われ、書面化を避けられる
5. 圧力・即断を迫る(Pressure Tactics)
「この後すぐ別の人が見る」「今支払えば確保できる」――。
ロンドンの家探しでは、こうした“焦らせる言葉”を聞くことがよくあります。
もちろん、ロンドンの賃貸市場は本当にスピードが早く、1日で埋まる物件もあります。
ただ、それを逆手に取って、冷静に考える時間を奪おうとするのが詐欺の常套手段です。
見学前に送金を迫られたり、契約書を読む時間を与えられない場合は、まず立ち止まってください。
時間を与えないのは、あなたに考え直す余裕を与えないため。
「急がせる=何か隠したいことがある」と考えるのが安全です。
実際、契約前にHolding Deposit(予約金)を支払うこと自体は、ロンドンでは一般的な慣習です。
ただし、その場合には必ず
支払いの証拠(レシート・メール・スクリーンショット)
Holding Depositの金額・返金条件を明記した書面
公式サイトやフォーム経由での手続き
この3点のいずれかが揃っていることが前提です。
一方で、鍵を受け取る前に家賃やデポジットを全額支払うのは一般的ではありません。
それらの支払いは、正式な契約書にサインしたあと、入居日が確定してから行われるのが通常の流れです。
「とりあえず支払っておけば安心」「他の人に取られたくない」という気持ちが、最も狙われやすい心理です。
ロンドンの賃貸は“早い者勝ち”に見えますが、実際は“縁”と“タイミング”で決まることが多いです。
焦って危険な契約を結ぶより、「逃した物件は自分に合っていなかった」と思えるくらいの気持ちでいるほうが、結果的に良い物件に出会いやすい。
家探しにおいても、「スピードよりも冷静さ」こそ最大の防御です。
要注意サイン
内見前の支払いを迫られる
契約書を読む時間を与えられない
やりとりをすべてメッセージで済ませようとする
「すぐに決めないと他の人に取られる」とプレッシャーをかけてくる
まとめ:焦らず、書面で、名義を確認する
ロンドンの賃貸はスピード感がありますが、焦るほどリスクは上がります。
本記事のポイントを最後にもう一度:
内見前の支払いはしない。Holding Depositは書面(返金条件)と証跡が前提。
契約名義・請求書名・送金口座名の一致を確認。合わないならストップ。
“All bills included”は範囲と上限を契約書に明記。口約束は無効。
デポジット保護の証明(Prescribed Information)が来なければ要注意。
「急いで」「今だけ」は圧力サイン。スピードより冷静さ。
安心してロンドンの家探しを始めたい方へ
Living Hubは、現地の提携エージェントを通じて安全確認済みの物件のみをご紹介しています。
内見の調整から契約書のサインまで日本語でのサポートを無料で行っており、初めてのロンドン生活でも安心してスタートできます。
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